ブログ2020/06/16
リビングダイニングキッチンの開放感を高めるために、
“出来るだけ天井を高くしたい”
という要望をお聞きすることがあります。
確かに、リビングダイニングキッチンぐらい広ければ、
天井を高くするだけで、幾分開放感は高くなるでしょう。
しかし、わざわざコストを上げて
天井を高くしたとしても、
期待以上に開放感が出るのかというと
案外そうでもないというのが
現実ではないでしょうか?
こんにちは。
SIMPLE NOTE 岡山南スタジオ 新内です。
では、その理由について、お伝えしていきたいと思います。
たとえ天井を高くしても、室内のドアや外に出られる大きな窓が、
天井の高さと揃っていなければ、抜け感が感じられないため、
それほど空間に広がりが感じらません。
この写真の家のように、窓と天井の間やドアと天井の間に
垂れ壁と呼ばれる中途半端な壁が出来るからです。
それゆえ、むやみに天井を上げるよりも、下の写真のように、
室内のドアや外に出られる大きな窓を天井の高さと揃えることを
オススメしています。
その方が、より開放感が出るからです。
こうすることで、余分な線や凹凸がなくなり、室内がとっても
スッキリ見えるようになります。また、天井まで光が拡散していくため、
空間全体がムラなく明るくなるという効果もあります。
どちらの方が、明るく開放的な空間なのか?は、
ご説明するまでもなく一目瞭然ですよね?
そして、最初の写真のように、いつもカーテンを閉めておかないと
いけないとしたら、それだけで開放感が損なわれることになります。
外の景色は全く見えないし、太陽の光もカーテンが遮断してしまう
わけですからね。
そして、朝から照明をつけておかないといけなくなるというわけです。
それゆえ、前回の記事でもお伝えしましたが、いかにカーテンを
しなくていいように出来るか?ということを意識しながら設計する
必要があります。
こちらの住まいのように、リビングダイニングキッチンの窓に、
カーテンをつけなくていいとしたら、たくさんの光が外から入ってきます。
そして、その光がリビングダイニング全体に拡散して広がります。
また、カーテンがないことによって、中から外の景色や、
空を眺めることが出来るようになり、より空間に広がりを
感じることが出来ます。
結果、開放的な空間が出来上がるというわけです。
この2つのルールを守りながら設計すれば、
リビングダイニングキッチンの床面積を無駄に広げなくても、
また、わざわざコストアップして天井を高くしなくても、圧倒的な開放感を
感じることが出来るリビングダイニングキッチンをつくることが出来ます。
リビングダイニングキッチンは広くしたい・・・
そうお考えになるかもしれませんが、床面積を2帖広くすれば、
それだけで家の価格は50万円〜60万円高くなるものです。
4帖広くすれば、100万円〜120万円も高くなるものです。
家の恐ろしいところは、この価格が高く感じなくなってしまう・・・
というところです。
ですが、こういった負担の積み重ねが、あなたの後々の暮らしを
苦しくしていくという事実から決して目を背けないでください。
ということで、より明るくて、より開放的な住まいをつくるために、
無駄なコストは一切かける必要はない!
ということを覚えておいていただければと思います。
それでは・・・。