ブログ2020/01/17
長期金利の指標となる
10年物国債の流通利回りが上昇すれば、
それに連動して長期金利が上昇します。
と聞いても、
いまいちピンと来ないと思うので、
これが家づくりにどのような影響を与えるのか?
について、お伝えしていきたいと思います。
こんにちは。
SIMPLE NOTE 岡山南スタジオ 新内です。
長期金利の上昇は、
一部の住宅ローン商品の金利上昇につながるのですが、
この影響を受ける住宅ローン商品は、
銀行が主に取扱う変動型商品の中の10年固定ローンと
フラット35などの全期間固定ローンです。
では、もし金利が0.5%上がってしまった場合、
どれくらい利息の支払いが増えてしまうのでしょうか?
10年固定をオススメさせていただく方と、
全期間固定をオススメさせていただく方は、
全く違うので、それぞれ別々に考えてみますね。
では、まず10年固定型の住宅ローンの場合から。
10年固定をオススメさせていただく方は、
返済期間を20年以下に設定出来る方です。
自己資金をかなりたくさん準備出来る方や、
土地購入の必要がないことから、
家づくりの総予算を大幅に圧縮出来る方ですね。
では、借入金額を1500万円、
返済期間を20年として、
金利を1%と1.5%で比較しながら試算していってみますね。
金利1%の場合→68,984円
金利が1.5%の場合→72,382円
0.5%金利が上昇すれば、最初の10年は、
毎月の利息が3,398円増えることになります。
結果、10年間で407,760円利息が増えることになります。
そして、10年経過後に、
それぞれの金利が1%ずつ上がったと仮定したら、
金利2%の場合→72,456円
金利が2.5%の場合→75,992円となり、
残りの10年間の間も、
毎月3,536円の支払い差が生じることになります。
結果、3,536円×120回=424,320円
利息がさらに増えることになってしまいます。
つまり、20年の間で、
合計832,080円もの返済差が生じてしまう・・・
ということになるのですが、
これをパーセンテージに直してみると、
金利が0.5%上がっただけで、
利息の支払い率は、
なんと42%もアップしてしまうことになります。
しかし、これが全期間固定商品となると、
こんなもんじゃ済まされないぐらい、
あなたの財布に大きな影響を与えることになります。
自己資金がそれほど準備出来ない方や、
全くご準備できない方、
それから、土地から買って家づくりをされる方の多くは、
この全期間固定の住宅ローンを選ばざるを得ません。
というのも、金利上昇のリスクを取るには、
危険すぎるからです。
もし、途中で金利が上昇してしまった場合、
一気に返済が苦しくなり、
破産してしまう可能性が
高くなってしまいますからね。
せっかく建てた家を手放すことこそ、
家づくりで最もやってはいけない失敗ですからね。
では、借入金額を2500万円、
返済期間を35年として、
金利1%と1.5%で見比べてみましょう。
金利1%の場合→70,571円
金利1.5%の場合→76,546円
この場合、利息の支払いが、
5,975円も増えることになるのですが、
全期間固定であるということは、
これが35年420回続くということなので、
利息の支払いが2,509,500円も
増えることになってしまいます。
また、これを利息の支払い率として換算してみると、
なんと54%もアップしてしまうことになります。
いかがですか?
わずかな金利差で、
ものすごく支払利息が違ってくることを
ご理解いただけたのはないでしょうか?
毎月の返済に直してみると、
数千円という単位になるので、
その返済負担アップに、
そこまで敏感にはならないかもしれません。
しかし、冷静に試算してみると、
とんでもない金額を無駄に失うことになってしまうのが、
住宅ローンの恐ろしいところです。
ですから、住宅ローンを選ぶ際に、
最も大切なポイントとなる利息ついて、
よく理解していただいた上で、
住宅ローンを選んでいただければと思います。
それでは・・・。