ブログ2019/02/15
家の価格をお聞きになる時、“坪単価はいくらですか?”とお聞きになる方がけっこういらっしゃいますが、坪単価で家の価格を判断するに当たっては、いくつか知っておくべきことがあります。
というのも、坪単価は、安く伝えたいと思えば、安く伝えることが出来るものですし、逆に、バカ正直に高く伝えることも出来るからです。
ですから表面的な価格に惑わされず、公正な判断をするためにも、あなた自身が、坪単価がどのように成り立っているのか?について最低限の知識をつけておくことが、非常に大切なことになってきます。
おはようございます。
SIMPLE NOTE 岡山南スタジオ 新内です。
例えば、弊社では、“絶対に2階建てにしたいのです!”という要望がない限りは、敷地が許す限り“平屋”のご提案をさせていただいているのですが、仮に、28坪という広さの平屋を建てるとしたら、(この広さがあれば、驚くほど広い空間と収納をつくることが出来ます!)弊社の標準仕様で庭の工事以外の全ての工事を合算すると、消費税込みで1800万円前後の価格になります。
ですから、もしこの住まいについて、あなたから“坪単価いくらですか?”と聞かれたとしたら、バカ正直に(1800万円÷28坪=)“約64万円ぐらいですね”と答えます。
ですが、この質問に対しては、いくつかの答え方があります。
弊社がお伝えさせていただく坪単価は、庭以外の全ての工事費用を合算し、そして消費税まで全て含んだ価格を延床面積で除した金額なのですが、全ての住宅会社が、必ずしも延床面積で除しているわけではなく、総施工面積で除して坪単価を割り出している場合があります。
総施工面積というのは、玄関ポーチ(外玄関)や中庭、吹抜け、それからベランダや小屋裏収納、ロフトといった延床面積に入っていない部分を合算した面積のことなのですが、弊社が提案する平屋の場合、これらを全て合算すると、平均的に約4坪面積が広がることになります。
そして、もしこの坪単価を延床面積ではなく、総施工面積で除したとしたら、1800万円÷(28坪+4坪=32坪)=約56万円ということになるので、たったこれだけで、坪単価は、なんと!?8万円も安くなってしまうことになります。
ずいぶんと価格に対する感じ方が違ってきますよね?
例えば、1800万円の消費税は約134万円なので、消費税を含まないで坪単価を計算してみると、(1800万円―134万円=)1666万円÷28坪=約59.5万円となり、坪単価が約4.5万円も安くなります。(それよりも、冷静に考えてみると、消費税だけで坪単価が4.5万円もアップすることに驚きませんか?)
さらに、先程お伝えさせていただいたテクニックを使い、延床面積じゃなく総施工面積でこの価格を除したとすれば、1666万円÷32坪=約52万円となるので、一気に坪単価が12万円も安くなり、ものすごく価格に対する感じ方が違ってくることになります。
ですから、この2つのテクニック?を使うだけでも、“あれっ?この会社安いかも?”というイメージ(実際のところは錯覚なんですが・・)を、あなたの頭の中に刷り込むことが出来るようになります。
弊社では、家の価格についてお伝えさせていただく場合、庭の工事費用以外の全ての工事費用を含んだ価格でお伝えさせていただいているのですが、坪単価の中に、一体どこまでの工事が含まれているのか?ということも、実は住宅会社によって全く違ってくるものです。
付帯工事には、設計費用(地盤調査&保証費用含む)、浄化槽費用、照明器具費用、カーテン費用、屋外給排水費用、仮設工事費用、工事監理費用といった項目があるのですが、もし仮に、この1800万円からこれらの費用をなくした場合、以下のようになります。
設計費用:27万円、浄化槽費用:38万円、照明器具費用:27万円、カーテン費用:6万円(0〜10万円の間)、屋外給排水費用:34万円、仮設工事費用(現場監理費用含む):38万円、これらを合わせると170万円なり、これらが入っていない価格で坪単価を計算してみると、(1800万円―170万円=)1630万円÷28坪=約58万円となります。
さらに、消費税も除いてみると、1666万円―(170万円÷1.08)=約1509万円となるので、これを28坪で除すると、坪単価は約54万円まで下がり、正直に答えた全部含んだ坪単価とは、なんと10万円もの差が生まれることになりますし、ましてや、これを総施工面積で除するとなると、1509万円÷32坪=約47万円という坪単価となり、その差なんと!?17万円にもなってしまいます。
このように、要素の組み合わせによっても、坪単価の伝え方は大幅に変わってくるものなのですよね。
ですから、もしあなた坪単価という基準で家の価格を知りたいとお考えであれば、最低限これらの要素は必ず知っておいてくださいね。
それでは・・・。