ブログ2019/01/22
あなたが思い描く「片づけやすい理想の家」とは、果たしてどんな家でしょう?
適材適所のたっぷり収納・・・。
広々した居住空間・・・。
考えられた家事動線・・・。
あっと驚くような収納アイデアが満載の家・・・。
おそらく、パッと頭に浮かんだのは、これらではないでしょうか?
つまり「家が高機能である」ということですね。
高機能の家に住めば、その家があなたを助けてくれて、きっとスッキリ楽に暮らせるはず・・・。
きっとあなたも、理想の暮らしを実現したいと願う多くの方と同じように、そんな夢を抱いていることでしょう。
しかし、そんなあなたに、何十軒もの家作りに関わった私から、勇気を出して超絶辛口で一言申し上げるとしたら、理想の暮らしを実現する鍵は、「あなたに『住みこなすチカラ』があるかどうか?」にかかっている、ということです。
おはようございます。
SIMPLE NOTE 岡山南スタジオ 新内です。
ところで、「住みこなすチカラ」とは、いったいどういう事なのでしょうか???
私も昔は、「使う場所に、使いやすい収納が適切な量あれば、片付くはず」と考えていました。
大容量の半地下収納で、趣味のコーナーを・・・。
キッチンには、たっぷり食材が入れられるパントリーを・・・。
お風呂場近くに、ファミリークローゼットを・・・。
リビングが散らかるから、日用品を入れる収納スペースを・・・。
ご主人様の筋トレのために、寝室に専用のスペースを・・・。
子供が宿題をするためのカウンターを・・・。
学校の書類が散乱するから、ママの書斎カウンターを・・・。
このように、書きだすときりがないほど、ワクワクする収納プランが、この世にはあふれかえっています。
そして、決してそれらが悪い・・・という訳ではありません。
しかしながら、一つ言える真実は、「家族のライフスタイルは変わる」・・・ということです。
用途が限定されたスペースは、暮らしの変化に対応するのが難しいものです。
本当は、ある程度のライフスタイルの変化を予測しつつ、どのようにでも使えるシンプルな空間作りをした方が、長期的に見て無駄がありません。
つまり、可変性のある間取りづくりですね。
しかしながら、そうなると、今までの「適材適所・使う場所に使う物をしまう」という感覚だと、「この収納スペースはどう使ったらいいの?」と、分からなくなってしまいます。
「ここはこう使ってくださいね」と言われた方が、イメージがわきやすく魅力を感じやすい、という一面が、どうしても私たちにはありますからね。
ですから、まずは自分たちには、こういった感覚を潜在的に持っているということを意識するようにしてみましょう。
「住みこなすチカラ」とは、「自分で考える力であり、暮らしを積極的にカスタマイズする力」とも言い換える事が出来ます。
つまり、家の機能だけに頼らず、どんな空間にも自分の暮らしを合わせていく、そして、一番大切な“暮らし”を楽しもう!
というポジティブな気持ちを持つことです。
家事やお片付けがめんどうくさいから、楽にしたい・・・。
という発想とは、真逆に聞こえてしまうかもしれませんけどね(汗)
それでは・・・。