ブログ2018/11/20
土地の価格については、ある程度、相場というものが存在するものの、その土地が持つ特徴や仕入れコスト、それから持ち主の事情などによって、同じエリアの土地だったとしても、設定のされ方が全く違ってくるものですし、値引き交渉の可不可や大小も違ってくることになります。
つまり、土地というものは、価格はあってないようなものだということなのですが、この事実を知った上で、土地探しを行なっていただければ、土地購入費用を抑えることが出来るようになります。
そして、土地購入費用を抑えることが出来ればその分建築コストにお金を回すことが出来るようになったり、あるいは建築コストまで抑えることが出来たなら、家づくりの総予算を抑えることが出来、結果、その分だけ後の生活を楽にすることが出来るようになります。
おはようございます。
SIMPLE NOTE 岡山南スタジオ 新内です。
例えばもしあなたが、非常に人気があるエリアで土地を購入し、家を建て住みたいと考えているとしましょう。
そして、そのエリアは、なかなか売り土地が出てこなかったり、出てもすぐ売れてしまうようないわゆる需要が供給を上回るエリアだったとしましょう。
このようなエリアでもし新しく土地分譲を行なうとしたら、不動産屋さんは間違いなく相場よりも価格設定を高くするでしょうし、たとえ小学校が遠く、立地条件としては劣る土地だったとしても、それほど設定価格を落とすこともしないでしょう。
また、道が狭すぎるとか形が悪すぎるなど、よほど条件が悪くない限りは、値引き交渉にもほぼ応じてくれないでしょう。
となると、あなたは不動産屋さんの言い値で土地を購入しないといけなくなります。
その結果、土地購入にお金をかけ過ぎてしまうことになり、思っていたよりも遥かに家を建てるためにお金が回せなくなったり、あるいは、家づくりの予算そのものが吊り上がることになり、その負担が毎月の返済にのしかかってきたり、貯金がすっからかんになってしまったりすることにつながります。
具体的な数字でご説明すると、自己資金が300万円で、毎月の返済を7万円以下に抑えたいと思っていたら、あなたの総予算は2700万円前後になるわけですが、土地・家以外に200万円が必要だと仮定して、それを差し引くと2500万円で、土地を買い、家を建て、庭の工事をしていくことになります。
そこで、土地購入のために1150万円もの費用を使ってしまったとしたらどうなるでしょうか?
(土地代1000万円、境界費用25万円、水道加入金10万円、固定資産税精算金3万円、所有権移転登記12万円と仮定)
この場合の選択肢は2つで、1つは、予算を重視するという考え方で、つまり、残った1350万円という予算の中で家を建て庭の工事をしていくという選択肢です。
しかし、この場合、たとえ庭の費用を50万円に抑えるようにしたとしても、家には1300万円しか予算が回せなくなってしまいます。
そして、この予算の中で、少しでもコストを抑えつつ、面積を確保しようとすると、多くの場合、ものすごく収納が少なく、リビングが狭い、いつも散らかっていて、さらに周囲から丸見えの、非常に住みにくい2階建て住宅を建ててしまうことになります。
もう1つの選択肢は、自己資金をもっと入れるか?
あるいは、毎月の負担を上げてローン金額を増やすか?
あるいはその両方を行なうことで、予算を増やすという選択肢です。
この場合、家に2000万円の予算を使い、庭に150万円の予算を使うのが理想を叶えるための現実的な予算だとしたら、800万円も予算がつり上がってしまうことになります。
となると、全負担をローンに掛けてしまった場合であれば、最大で毎月25,000円もの負担が、返済にやってくることになってしまいます。
そして、自由に使えるお金がその分減ってしまうことになります。
いずれにせよ、なんのために家を建てたのか?
よく分からないことになってしまいますよね?
であれば、少しでも土地購入費用を抑えるようにシフトチェンジしていくことを考えるべきです。
仮に、少しだけエリアを変更し、その結果、需要と供給のバランスが良く、ある程度土地を選ぶことが出来、また価格交渉が可能な土地になったとしましょう。
そして、同じ広さの土地が、坪で5万円安く価格が設定され、さらに、不動産屋さんへの交渉の結果、そこから坪で1万円値引き出来たとしましょう。
となると、50坪の土地であれば、300万円も土地を安く購入することが出来るようになり、家の予算を300万円増やすことが出来るようになります。
1600万円あれば、理想に比べると狭くはなってしまうかもしれませんが、4人家族で住むには十分な広さの家を建てることが出来るようになります。
広めのリビングに、ゆったりした収納、プライバシーと明るさがしっかり確保された空間、家事負担を大幅に軽減出来る家事動線を実現した住まいがです。
もちろんデザイン性にも一際優れていながら・・・。
結論から言いますと、土地価格はあってないようなものであり、土地というものは、安く買おうと思えば安く買うことも出来れば、無知であれば、知らず知らずの間に、どうしても高く買ってしまうものです。
そして、高く買ってしまったしわよせは、先程ご説明した形となってあなたに降り掛かってくることになります。
家づくりの予算は、あなたが考えているよりもシビアなものですし、なにもかもを叶えることは、それなりの代償を伴うことでもあるということです。
ですから、建てた後も、無理なく過ごしていただくためにも、無知なままで家づくりを行なうことだけは絶対にやめていただければと思います。
土地の価格には想像以上に弾力性がありますからね!
それでは・・・。