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ブログ2018/11/09

基準がなく不透明な住宅価格を見極めるための知識

住宅業界には、価格表示について、これといった決まりがなく、非常に分かりにくいがゆえに、購入する誰もが不透明さを感じられると思います。

そして、その不透明さゆえに、終わってみると、契約をした時よりも価格が大幅にアップしてしまい、最悪の場合、手元にある自己資金でまかなえなくなり、追加融資をお願いしたり、親御さんからお金を借りざるを得なくなってしまう方などもいらっしゃいます。

ですから、これから家づくりをされるあなたは、このようなことにならないように、家の価格について正しい知識を身に付けるようにしなければいけません。

おはようございます。
SIMPLE NOTE 岡山南スタジオ 新内です。

では、なぜこのようなことになるのか?ということについてまずは、簡単にお伝えしたいと思いますが、その理由は、住宅会社側が、“お客さんから高いと思われると、そもそも選んでもらえなくなる”と思っているから、というのが一番の理由ではないでしょうか?

それゆえ、『いくらですか?』と聞かれた時に、少しでも安い価格をお伝えしようとします。

そこで高いと思われれば、その時点で商談終了となると思っていますからね。

ですから、ある程度商談が進み、“もうこの会社にお願いしよう!”と心に決めた後に、つまり、契約後だったり工事が始まってから、『実は・・・』という感じで追加や別途費用についてお伝えするという後出しジャンケンをするようなことになってしまうのですよね。

そして、その結果、ここまで来るとそれに従わざるを得なくなることから、当初より予算がかさんでしまうことになります。

家の価格について知っておくべきこと、家の価格を安く見せかけるテクニックとして坪単価表記というものがあります。

一般的には、この坪単価という価格表示が最もポピュラーな価格判断の基準となっていますが、坪単価は、どこの会社でも安く見せかけようと思えば、いくらでも安く見せかけることが出来るので注意が必要です。

例えば、基本構造を総二階建てにすれば坪単価は安くなります。
他方、平屋にすれば、坪単価は高くなります。

つまり同じ面積でも、1階の面積の大小によって坪単価は大きく違ってくるということですし、また、家の面積によっても違ってくるのが坪単価です。

ですから、実際設計してもらい、出来上がった図面を見積もってみてもらうと、最初にお伝えされていた坪単価とは全然違う価格になっていた・・
というのも決して珍しい話でありません・・・

また、使う材料の基本ベースを落としておけば、価格を安く設定することが出来ます。

これは当たり前のことですね。しかし、このような設定をしている会社の場合、良い断熱材を使おうとしたり、無垢材を使おうとしたら、普段から仕入れていない材料を使用することになるため、家の性能基準がどんどん上がってきている現在では、そういった会社で家を建てると、仕入れコストが高くつき、結果的に余計価格が高くなりがちなので注意が必要です。

算出する面積が延床なのか?あるいは総施工なのか?によっても坪単価は全く違ってきます。

玄関ポーチやウッドデッキ、バルコニー、吹抜け、中庭、小屋裏などのスペースは、総施工には含まれますが、延床には含まれませんからね。

ですから、もしあなたがこういった要素を、家の中に取り入れたいとお考えであれば、これらの要素や面積が多ければ多いほど、最初にお伝えされていた価格からは、どんどん掛け離れていくことになるので注意が必要です。

それから、柱間の距離(モヂュール)が91cmなのか?はたまた1mなのか?によっても坪単価は違ってきます。
同じように柱が11本立っていても、91cmモヂュールなら9.1mだし、1mモヂュールならば10mになりますからね。

この要素だけでも家の面積は7〜8坪ぐらい違ってくるので、坪単価は安くても総額は高いということになるのが、このモヂュールの違いによる錯覚ですね。

さらに、坪単価は工事費用がどこまで含まれているのか?によっても違ってきます。
というのも、設計費用、地盤調査保証費用、工事監理費用、屋外給排水費用、照明器具費用、浄化槽費用、カーテン費用といった項目が、基本見積りに含まれていないことが多々あるからです。

仮に設計費用として30万円、地盤調査保証費用として10万円、工事監理費用として30万円、屋外給排水費用として50万円、照明器具費用として35万円、浄化槽費用として50万円、カーテン費用として35万円、が基本見積りとは別で必要だとしましょう。

となると、240万円もの費用が、工事見積書とは別で必要になってくることになります。
もしあなたの家が30坪だとしたら、これだけでも坪単価が8万円も違ってくるというわけですよね。

ですから、工事の範囲についてもしっかり確認すべきです。
消費税がそこに含まれているかどうか?も、案外見落としたり、聞き落としたりしがちなことなので注意が必要です。

消費税だけでも、150万円前後の費用が違ってくることになりますからね。
先程と同じ30坪の家なら、税金だけでも坪単価が5万円も違ってくるということですからね。
外構(庭)の工事費用も計画の中に入れてくれているかどうかも、しっかり確認すべきです。

この費用は敷地の大きさや状況によって大きく異なってくるので、さすがにこの費用まで坪単価に含んでいる会社はないと思いますが、せっかく家を建てるのですから、この予算もしっかり確保してくれているかどうかもしっかりと注意をはらうべきポイントですね。

この外構費用というのは想像以上に高いものなので、弊社では、この費用を限りなく抑えることも想定した上で、家のデザインや間取りなどを考えているので、50万円前後の予算で充分ですが、デザインが普通の家となると、外構にそれなりに予算をかけないと、あまり美しい外観にはならないので、弊社が想定している予算の2倍〜3倍ぐらいは、外構工事に予算を確保しておいてもらう方がいいのではないでしょうか?

いかがでしたか?
最低限、これらの知識は身につけていただいた上で、住宅会社でお話を聞くようにしていただければ、目先の安さに騙されたり、いい加減さに惑わされることもずいぶんとなくなると思いますので、まずは、これらについて間違った知識を持たないように気を付けていただければと思います。

それでは・・・。

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