ブログ2018/09/21
“商品”として販売されているモノで、未完成な状態のまま店頭に並び販売されていることなど常識的にはまず考えられないのですが、“土地”という商品に至っては、未完成な状態、あるいは不完全な状態で販売されていることが多々あります。
つまり、全ての土地が買ったらそのままの状態で、すぐに家が建てられるわけではなく、そこからさらに費用をかけて手を加えることで、家が建てられる状態にしなければいけない場合があるということなのですよね。
おはようございます。
SIMPLE NOTE 岡山南スタジオ 新内です。
例えば、雑誌やネットに載ってる費用だけで買えると思ってその土地を買ったのに、いざ購入してみると、水道を前の道路から敷地内に引き込まなければいけなかったり、隣との境界を明確にするために、境界基礎や境界壁を作らなければいけなかったり、田んぼや畑の場合だと、水道工事や境界工事に加えて、さらに土を入れ替えたりしなければいけなかったりします。
また、農地を宅地に変える手続きを買った方が負担しなければいけない場合があったりします。
ですから、土地を買う時には、しっかりと事前に調査した上で決断する必要があるのですよね。
先日、このようなコトがありました。
あるお客さんから、気に入った土地が見つかったので、そこで間取り図面を考えて欲しいとの依頼があった時の出来事です。
プランを描くにあたっては、まずは、その敷地についてしっかりと調査をさせていただくのですが、調査をした結果、その土地から、問題点がいくつも浮かび上がってきたのでした。
まず、その土地は、新しく造成されたであろう分譲地であるにもかかわらず、すでに区画分けがされていて、全面道路の舗装までしっかり出来ているのに、なぜか水道が引き込まれていませんでした・・また、土は畑土のままでした・・
さらに、その土地はもともと農地だったのですが、通常売主側が行なうものである“農地転用(農地を宅地に転用する申請)”を買主側がしなければいけないというものでした・・
要するに、一般的に分譲地と言うと、水道は引き込まれているし、土も入れ替えられているし、販売時にはすでに宅地になっているものなのですが、それらが全て出来ていないという土地だったのです。
となると、この土地を買うためには、水道引き込み工事(約25万円〜30万円)、
土の入れ替え工事(約坪1万円×その土地の坪数)、農地転用費用(約10万円)、
地目変更登記(約3万円)といった費用が別途でかかってくるということになります。
しかも、まだこれに加えて当たり前のように掛かってくる仲介手数料(土地代×3%+6万円)×消費税、所有権移転登記費用(約10〜15万円※土地の評価額によって異なる)、境界基礎工事費用(12,000円/m×境界の長さ)×消費税水道加入金(50,000円〜200,000円※市町村や口径によって異なる)も必要になるわけですから、土地代以外に、とてつもなく多大な費用がかかることになってきてしまいます。
結局、それらの費用を全て算出したところ、概算でも150万円ぐらいは必要だなということになりました。
つまり、土地代の他にプラスで150万円もの費用が必要になってきてしまったのですよね・・・。
仮に、この土地が60坪だったとしたら、坪単価で25,000円高くなってしまったようなものですよね?
もちろん、お客さんはビックリです。
まさか、誰もそんなことになるなんて思いもしませんからね・・・。
しかし、土地購入では、こういったことが、ごくごく当たり前のように起こるのですよね。
ですから、もしあなたがこれから土地を探そうと思っているならば、買いたいなーと思っている土地について、費用面においてもしっかり調査してから買うように心がけていただければと思います。
それでは・・・。