ブログ2018/08/24
以前、築20年の住宅を大規模リフォームさせていただいたのですが、その現場で、現在では考えられないような、絶対にあってはならない大きな問題が発生し、その解決に頭を悩ませたことがあります・・・。
というのも、その住宅は3階建てなので、しっかり構造計算がなされているわけですし、計算上は、大きな地震にも充分耐えられる設計となっていたのですが、実際、室内の解体をしてみると、驚きの連続が私たちを待ち受けていたからです・・・。
おはようございます。
SIMPLE NOTE Okayama Minami Studio 新内です。
まず、その住宅は耐力壁と言われる耐震パネルによって耐震強度を持たせており、柱の外側と内側の両面にそのパネルを施工した状態にて、耐震計算を施していたのですが、実際壁を開けてみると、柱の内側には耐震パネルは貼られていたものの、釘の間隔や、施工範囲が全く守られておらず、よって全く耐震の役割を果たしていない状態になっていました・・・。
また、それ以上に驚いたことは、図面上は耐震金物があることになっているのに、全く耐震金物が施工されていなかったことです・・・。
つまり、図面上に記された耐震性を示す数値と、実際建てられている住宅の耐震性が、全く異なる状態になっていた・・・ということなんですよね。
これが発覚したことで、再度、設計事務所に耐震計算をしてもらい、その結果に合わせて予算との兼ね合いも見ながら、できる限り補強を入れたのですが、もし、リフォームもすることなく、気付くこともなく、そのまま暮らしていたら・・・。
と考えるとほんとゾッとする話ですよね・・・。
“大きな地震から、あなたやあなたのご家族の命を守る”
これも、私たち住宅会社に課せられた大きな義務であり、現在では、大きな地震にも充分耐えられる家を建てることが、当たり前となっております。
また、現在ではこの耐震金物や耐震パネルが設計図や仕様書通りにきちんと施工されているか?ということを、県と瑕疵担保履行法によって指定された第三者保険機関のダブルチェックがなされるため、こういった問題が発生することは100%ありませんが、弊社では、より地震に強い家にするために、敷地が許す限り”平屋”の住まいをご提案させていただくようにしています。
また、土地の広さの兼ね合いから平屋が難しい場合でも、できる限り1階を大きく作り、2階を最小限に抑えるようにしています。
耐震計算がなされ、その設計図通りに施工されていれば決して地震に弱いわけではありませんが、一般的な2階建ての場合、1階に大空間となるリビングダイニングを作り、2階にそれぞれの個室をつくる間取りとなるため、1階よりも2階に柱や壁が多く、2階からより多くの荷重がかかるようになってしまいます。
そうなると、その負荷に耐えるようにするために、1階の耐震性をより強めなければならなくなり、1階の間取りの自由度や、開口(窓)の自由度が低くなってしまいます。
そしてその結果、間取りに、工夫ができなくなってしまったり、建築する土地によっては、採光量が充分に確保できず、薄暗かったり、風通しが悪い家になってしまいます。
他方、平屋にすれば、2階からの荷重がなくなるわけなので、高い耐震性を全く損なうことなく、間取りの自由度や開口(窓)の自由度が、2階建てに比べて遥かに高くなってきます。
また、土地の広さから平屋ではおさまらず、一部を2階に配置するような格好になったとしても、2階からの荷重が少なく、また1階がどっしりとしているので、間取りにしても開口にしても自由度を損なうことなく、大胆に設計することができるようになります。
(2階の位置に注意を払いバランスよく設計すればなおのことです)
とはいえ、平屋はコストが高くなってしまったり、周囲から全てが丸見えになってしまうという弱点があります・・・。
ですから、この2点をクリアできるような設計提案ができないと、生活が苦しくなってしまったり、余計に暮らしにくい家になってしまうというリスクが潜んでいます・・・。
弊社では、コストやプライバシーにおける問題も解決しつつ、大きな地震にも安心して暮らしていただけるような間取りを、あなたにご提案させていただくようにしています。
もし、あなたがそんな住まいに住みたいな~と思われているならば、ぜひ、一度弊社の住まいをご覧いただければと思います。
きっと、あなたの住まいづくりの参考になるはずですから!
それでは・・・。