ブログ2018/06/22
時折、お客さんから、
“メーターモジュールとそうじゃないモジュールとの違いが何か?”ということを聞かれるので、今回は、その違いについてお伝えしていこうと思います。
おはようございます。
SIMPLE NOTE Okayama Minami Studio 新内です。
まず、モジュールということについてですが、これは、柱を建てていく間の距離のことです。
メーターモジュールだと、1メートルおきに柱が立っているということですね。
弊社もそうですが、多くの住宅会社が、この柱を立てていく間の距離を91センチでとっています。
そして、このモジュールのことを”尺モジュール”と言います。
つまり、よく聞かれる質問は、この尺モジュールとメーターモジュールの違いについてなのですが、簡単に言うと、同じ本数の柱を使って建てた場合でも、面積が大きく異なってきます。
例えば、縦方向・横方向共に、柱を9本ずつ立てて総2階の家を建てるとしましょう。
すると、メーターモジュールだと、それぞれの方向に8メートルずつの家が建つということになります。
そうなれば、8メートル×8メートル=64平方メートルが、1階・2階にあることになり、64×2=128平方メートル(38.72坪)の家になります。
でも、これを尺モジュールで計算すると、8×91センチ=7.28メートルずつの家が建つということになるので、7.28メートル×7.28メートル=52.99平方メートルずつの総2階になり、52.99×2=105.98㎡(32.05坪)の家になります。
つまり、全く同じ間取りで設計したにもかかわらず、38.72坪−32.05坪=6.67坪もの面積差が生じるということになるんですよね。
こうなれば、明らかに『坪単価』が大きく違ってくることになります。
なんせ、壁も床も屋根も面積は違ってくるものの、実際に使う材料の数量は、ほとんど同じである場合が多いわけですからね。
例えば、1700万円で家が建ったとしましょう。
すると、メーターモジュールの場合であれば、1700万円÷38.72坪=43.9万円ということになりますが、尺モジュールの場合であれば、1700万円÷32.05=53.04万円ということになり、単純に坪単価で比較するならば、53.04―43.9=9.14万円もの違いが、たったそれだけの理由で生じることになります。
ですから、表向きの価格を安く見せかけたいと考えている住宅会社は、メーターモジュールを採用している会社が多いと思います。
それに加えて、坪単価表示をする時に、延床面積で割るのか、あるいはベランダやポーチ・吹抜けといった延床面積に含まれない部分まで面積に組み込んだ上で割るのかによって、さらに坪単価に違いが生じることになってきます。
つまり、そういうトリックを使えば、さらに坪単価を安く見せかけることが出来るようになるんですよね。
ただ、今までのご説明だとメーターモジュールについて、安く見せかけたい住宅会社側のメリットばかりが強調されてしまい、あまり良いイメージを抱かないようになってしまったかもしれませんが、実は、メーターモジュールにも良いところはあります。
それは、尺モジュールに比べて部屋が広くなるというメリットです。
例えば、6帖の部屋があるとします。
その場合、尺モジュールだと“3.64メートル×2.73メートル”の部屋なのですが、メーターモジュールだと”4メートル×3メートル”の部屋ということになります。
そうなれば、縦方向で“4メートル-3.64メートル=36センチ”広くなりますし、横方向であれば“3メートル-2.73メートル=27センチ”広くなります。
6畳の部屋で、これだけ広くなるわけですから、16帖や18帖の広さで設計するリビングダイニングキッチンであれば、相当感じる広さが違ってくることになります。
これがお客さん側のメーターモジュールのメリットです。
まー、今回の内容は『言われてみると確かにそうだな!』と思ってしまうぐらい当たり前のことなのですが、意外にも言われてみないと分からないことかもしれません。
実際、聞かれることがけっこう多い質問ですからね。
こういったことも知識の一部に入れていきながら、間違いのない家づくりを進めていっていただければと思います。
それでは・・・。