ブログ2018/06/12
3年固定、5年固定、10年固定といった一定期間だけ金利を固定するという特約を付けた住宅ローンのことを『固定金利選択型住宅ローン』と言いますが、この商品が銀行の最もオススメしてくる住宅ローンです。
家を建てた当時は、僕も住宅ローンに詳しくなかったため、当たり前のように、すすめられるとおりにこの住宅ローンを選んでしまっていたわけなのですが、(というよりこれしか選択肢がないって思っていました・・・)
なにも知らないまま銀行に住宅ローンの相談に行くと、僕のように、銀行にすすめられるとおりに、この3つの期間の中から住宅ローンを選ぶことになるでしょうから、銀行にいきなり相談に行こうと思っている方は気を付けていただければと思います。
おはようございます。
SIMPLE NOTE Okayama Minami Studio 新内です。
では今回は、この固定金利選択型住宅ローンについてお伝えしていきたいと思います。
まず、この商品は固定という表現が使われていますが、そのベースはあくまで変動金利であるため、将来的な金利変動リスクをかなり負っており、決して安定的な住宅ローンとは言えません。
変動金利の『激変緩和措置』のような返済金額の上限が特にないため、もし固定期間終了時に金利が大きくアップしてしまった場合、返済額が大幅にアップしてしまうということだって、充分あり得るという怖さを持っている商品ということですよね。
さらに、固定期間が終了した際には、
・再度固定金利選択型を選ぶのか?
あるいは
・変動金利を選ぶのか?
を選択することになるのですが、
(他銀行に借り換えしなければ、全期間固定金利への移行は出来ません)
金利の優遇幅が当初よりも少なくなってしまうような仕組みになっているため、貸出金利を決める基準となる基準金利が、借入当初の金利と変わっていなかったとしても、残念ながら金利がアップしてしまうという商品になるわけですよね。
つまり、まとめるとこういうことです。
もし、選んだ固定期間が終了した時に、今と景気が変わっておらず、基準金利が同じだったとしても、無条件で金利は上がってしまいますし、もし景気が良くなり基準金利自体が大幅アップしてしまうような緊急事態が発生してしまった場合には、返済額に上限がないこの商品は、一気に住宅ローンが払えなくなり、競売に追い込まれることだってあり得るっていうことになるわけですよね。
ですから、この住宅ローンを選ぼうと思っているならば、『繰上げ返済』を視野に入れておくことが絶対条件だと思います。
無理のない資金計画を立てることで、コツコツと貯金出来るようにし、そして効果的に繰上げ返済を行い、元金を徐々にでも減らしていくことが大切です。
こうすることで、固定期間終了後の返済リスクをある程度軽減することが出来ます。
また、コツコツ貯めたお金を繰上げ返済に回さずとも、もし金利が大幅に上がってしまった場合に備えて置いておくか、あるいは銀行に預けていてもお金は増えませんから、保険や外貨といった別の形で運用するのも一つの手かもしれません。
(定期預金だって決して良い利率ではありませんからね)
貯蓄出来る人であれば、このようにリスクヘッジをすることが出来ますが、もし、あなたが貯蓄出来ないタイプの人なのであれば、この住宅ローンを選択することは、変動金利を選ぶよりもリスクが高いことになるでしょうから、決してオススメ出来るような商品ではありません。
ということで、“なんとなく『固定』という名前が付いているから安心かな?”とか、“銀行の方がすすめてくれるからこれがいいんだろう”とか“先のことは分からないし、その時が来たらなるようになる!”といった風な安易な考えだけでこの住宅ローンを選ぶことだけは、絶対に避けていただければと思います。気を付けてください!!
それでは・・・。